ステンレスってそもそもなに?

ステンレスはいわゆる合金で50%の鉄と10%程度のクロムでできています。錆び(さび)を意味する stain が less という言葉の如く非常に錆びにくいことで知られます。
ステンレスは実はすでにあの銀色の姿で錆びている、ということを耳にしたことがある人もいるかもしれませんが半分が真実で半分が間違いということになるでしょう。鉄は錆びると赤褐色のような色になることは誰でも知っていることかもしれませんが、キッチンに使用されているステンレスはどうみても錆びた色をしているようには見えません。じつは先ほど挙げたクロムが重要な役割をしているんです。クロムは鉄よりも酸化しやすいので鉄よりも先に酸化します。その酸化皮膜が表面を覆うことで全体を錆びさせることなく保つのです。これは不動体皮膜とも呼ばれ傷がついても修復する力を持っています。錆びの恐れがある場所には最適な金属というわけですね。
色は銀色のイメージが強いステンレスですが、このステンレスを色鮮やかに発色させる技術があるのです。
ステンレス自らが発色

金属に色をつける場合は、表面に塗料を重ねる手法がイメージされやすいかと思います。アルミニウムの着色方法としてアルマイト加工がありますが、それもアルマイト皮膜に染料を加えることで実現します。
しかし新潟県燕三条に伝承されるステンレスの発色技術は、ステンレスそのものを金属の持つ性質を使って発色させるというものなのです。その技法は錆を人為的に発生させるというもの。錆びといっても風化してボロボロになってしまったようなものではありません。むしろ江戸時代から受け継がれてきた技術で職人の方々によってコントロールされた化学反応なのです。
ステンレスを発色させることは本来難しいとされてきました。銅、真鍮には適用されてきた発色技術ももステンレスに流用することは難しいためかなり希少価値の高い技術なのです。
伝統工芸品を発信する街、新潟

新潟と聞いて思い浮かべるものはなんでしょうか。
お米、日本酒そして日本海の海の幸など様々な顔を持つ県ですが金属加工の技術においても日本を牽引する存在なのです。燕三条という名前も新潟県の燕市、三条市からなるエリアのことを指します。
燕三条は阿部寛さん主演の下町ロケットの舞台の1つにもなっており、昔ながらの町工場のある街という側面も持っています。
昨今、欧米の良さが輸入される一方で日本の良さを輸出しきれていないような印象も受けます。日本のよさ、他の国にはない特性。そんなオリジナリティを担えるのがまさにこのような街なのです。先進的で効率的な欧米の文化をどんどん取り入れることはもちろん大事です。でも私たちの、周りに目を配れる国民性が良い方向だけでなく、自分を誇ることを忘れてしまうというデメリットにもなってしまっていないでしょうか。日本の良さはまずは日本人である私たちが気づかないことには誰も気が付いてはくれません。金属加工という日本の伝統技術から、まずは日本の良さを再認識することを始めて見るのはいかがでしょうか。
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